皆さんポストペットってご存知でしょうか
ピンク色の熊がパソコン上で生活しながらメールを運んでくれると言うソフトなのですが
そのポストペット内で自分の熊に色々物を持たせる事が出来るそうなのです。
熊にカメラを持たせる事が出来るそうなのですが
あるカメラの名前が
「シンゴカメラ」
と言うそうです。
大丈夫なんでしょうか?
真似をした訳ではありませんので今のうちに謝っておきますごめんなさい。
ちょっとポストペットがしてみたいです。
2008/11/15
2008/11/14
欲しがりの王様
ある所に
なんでもかんでも欲しがってしまう
わがままな王様がいました。
「家来よ、今の私にない物はなんだ?」
「はい、王様。それは[大勢の家来]です。」
「なるほど、大勢の家来か。それは欲しい。では1000人の家来をこの城に連れて来い。」
お城の家来達は町へ出て、若い男を1000人連れて行きました。
町からは若い男の姿が消え、残った女、子供、老人は大変な苦労をしました。
「家来よ、まだ私にない物はなんだ?」
「はい、王様。それは[たくさんの食料]です。」
「なるほど、たくさんの食料か。それは欲しい。では町の女、子供、老人に畑を耕させろ。」
城の家来は町へ出て、女、子供、老人に畑を耕させました。
女、子供、老人は、毎日過酷な労働のせいで疲れ果てて行きました。
「家来よ、まだまだ私にない物はなんだ?』
「はい、王様。それは[大きな土地]です。」
「なるほど、大きな土地か。それは欲しい。では戦争の準備をしろ。」
王様の国は次々にほかの国を滅ぼし、たくさんの土地を手に入れました。
攻められた国では、たくさんの人が死に、たくさんの人が泣きました。
「家来よ、まだまだ、まだ私にない物はなんだ?」
「はい、王様。それは[有能な部下]です。」
「なるほど、有能な部下か。それは欲しい。では有能な部下を一人、ここへ連れて来い。」
王様に命令された家来は、心優しい一人の少年を王様のもとへ連れて行きました。
王様はその心優しい少年をたいそう気に入り、その家来をクビにして、少年を新しい家来にしました。
「どうだ新しい家来よ!これでもう、この私に、ない物は無くなった!」
王様は大きな声で笑いました。すると少年は
「いいえ、王様。まだない物が一つあります。」
と言いました。
「何?まだ私にない物とはなんだ?」
王様は尋ねました。
「この国には、そして王様には、[心]がありません。」
少年は言いました。
「なるほど、[心]か。それは欲しい。私は[心]が欲しいぞ!」
ただ王様は心の手に入れ方がわかりませんでした。
「家来よ、[心]とは一体なんだ?人か?食べ物か?土地か?[心]とはどうすれば手に入るのだ?」
王様は少年に尋ねました。
「いいえ、王様。人でも、食べ物でも、土地でもありません。それでは王様に、[心]の手に入れ方を教えます。まず始めに、若い男の家来を町に戻すのです。」
王様は少年に言われた通り、若い男の家来を町へ返してあげました。
町の人々は、若い男の帰りを大いに喜びました。
「あぁ、家来がお前だけになってしまった。これで私は、[心]を手に入れられたのか?」
「いいえ、王様。まだです。次は国民に過酷な畑仕事をやめさせるのです。」
王様は少年に言われた通り、国民に過酷な畑仕事をやめる様に言いました。
国民は過酷な畑仕事から解放され、皆が元の仕事を始める様になり、町は大いに賑わいました。
「あぁ、食べる物がなくなってしまった。今度こそ、私は[心]を手に入れられたのか?」
「いいえ、王様。まだまだです。次は国民に、豊かな暮らしをさせるのです。」
王様は少年に言われた通り、お城にあった金銀財宝を全て売り渡し、町の人々にお金を分け与えました。
生活の豊かになった人達は皆、王様に感謝をしました。
「あぁ、全財産がなくなってしまった。これでは土地も返さなくてはならない。今度こそ、今度こそ私は[心]を手に入れられたのか?」
「いいえまだまだ…。」
少年はそう言うと、次から次へと王様に[心]の手に入れ方を教えました。
その度に王様は
「今度こそ…?」
と少年に尋ねました。
それから少しの月日が流れ、王様は不治の病で倒れてしまいました。
ベッドで寝ている王様は
「人も、食べ物も、土地も、お金までなくなってしまった。これだけやっているのに、私は未だに[心]が手に入らない。私はきっと[心]が手に入らないまま死ぬに違いない。」
と、悲しそうな目で少年に言いました。
するとベッドの横に立っていた少年は言いました。
「いいえ、王様。あなたはとっくに[心]を手に入れています。」
王様は目を丸くして驚きました。
「何!それは本当か?」
「えぇ本当です。だから、病気の王様に町の人達が、こんなにもたくさんの花束を届けに来るのではありませんか。」
「私は花束なんて欲しくない![心]が欲しいのだ!」
「…王様。[心]とは、町の人達から贈られてくる[花束]の事なのです。」
少年は、王様に一つの嘘をつきました。
「何!?そうだったのか!?[心]とは、町の人から届けられる[花束]の事だったのか。」
王様は少年に聞きました。
少年は微笑むだけでした。
「そうか、そうだったのか。やったぞ!ついに私は[心]を手に入れることが出来た!しかもこんなにたくさん…。」
王様は嬉しそうに叫ぶと、にっこりとした顔をして、スーッとベッドに沈み込みました。
その後すぐに王様は息を引き取りました。
花束に囲まれた王様は、最後のほんの少しの時間だけ、[心]を手に入れたのでした。
なんでもかんでも欲しがってしまう
わがままな王様がいました。
「家来よ、今の私にない物はなんだ?」
「はい、王様。それは[大勢の家来]です。」
「なるほど、大勢の家来か。それは欲しい。では1000人の家来をこの城に連れて来い。」
お城の家来達は町へ出て、若い男を1000人連れて行きました。
町からは若い男の姿が消え、残った女、子供、老人は大変な苦労をしました。
「家来よ、まだ私にない物はなんだ?」
「はい、王様。それは[たくさんの食料]です。」
「なるほど、たくさんの食料か。それは欲しい。では町の女、子供、老人に畑を耕させろ。」
城の家来は町へ出て、女、子供、老人に畑を耕させました。
女、子供、老人は、毎日過酷な労働のせいで疲れ果てて行きました。
「家来よ、まだまだ私にない物はなんだ?』
「はい、王様。それは[大きな土地]です。」
「なるほど、大きな土地か。それは欲しい。では戦争の準備をしろ。」
王様の国は次々にほかの国を滅ぼし、たくさんの土地を手に入れました。
攻められた国では、たくさんの人が死に、たくさんの人が泣きました。
「家来よ、まだまだ、まだ私にない物はなんだ?」
「はい、王様。それは[有能な部下]です。」
「なるほど、有能な部下か。それは欲しい。では有能な部下を一人、ここへ連れて来い。」
王様に命令された家来は、心優しい一人の少年を王様のもとへ連れて行きました。
王様はその心優しい少年をたいそう気に入り、その家来をクビにして、少年を新しい家来にしました。
「どうだ新しい家来よ!これでもう、この私に、ない物は無くなった!」
王様は大きな声で笑いました。すると少年は
「いいえ、王様。まだない物が一つあります。」
と言いました。
「何?まだ私にない物とはなんだ?」
王様は尋ねました。
「この国には、そして王様には、[心]がありません。」
少年は言いました。
「なるほど、[心]か。それは欲しい。私は[心]が欲しいぞ!」
ただ王様は心の手に入れ方がわかりませんでした。
「家来よ、[心]とは一体なんだ?人か?食べ物か?土地か?[心]とはどうすれば手に入るのだ?」
王様は少年に尋ねました。
「いいえ、王様。人でも、食べ物でも、土地でもありません。それでは王様に、[心]の手に入れ方を教えます。まず始めに、若い男の家来を町に戻すのです。」
王様は少年に言われた通り、若い男の家来を町へ返してあげました。
町の人々は、若い男の帰りを大いに喜びました。
「あぁ、家来がお前だけになってしまった。これで私は、[心]を手に入れられたのか?」
「いいえ、王様。まだです。次は国民に過酷な畑仕事をやめさせるのです。」
王様は少年に言われた通り、国民に過酷な畑仕事をやめる様に言いました。
国民は過酷な畑仕事から解放され、皆が元の仕事を始める様になり、町は大いに賑わいました。
「あぁ、食べる物がなくなってしまった。今度こそ、私は[心]を手に入れられたのか?」
「いいえ、王様。まだまだです。次は国民に、豊かな暮らしをさせるのです。」
王様は少年に言われた通り、お城にあった金銀財宝を全て売り渡し、町の人々にお金を分け与えました。
生活の豊かになった人達は皆、王様に感謝をしました。
「あぁ、全財産がなくなってしまった。これでは土地も返さなくてはならない。今度こそ、今度こそ私は[心]を手に入れられたのか?」
「いいえまだまだ…。」
少年はそう言うと、次から次へと王様に[心]の手に入れ方を教えました。
その度に王様は
「今度こそ…?」
と少年に尋ねました。
それから少しの月日が流れ、王様は不治の病で倒れてしまいました。
ベッドで寝ている王様は
「人も、食べ物も、土地も、お金までなくなってしまった。これだけやっているのに、私は未だに[心]が手に入らない。私はきっと[心]が手に入らないまま死ぬに違いない。」
と、悲しそうな目で少年に言いました。
するとベッドの横に立っていた少年は言いました。
「いいえ、王様。あなたはとっくに[心]を手に入れています。」
王様は目を丸くして驚きました。
「何!それは本当か?」
「えぇ本当です。だから、病気の王様に町の人達が、こんなにもたくさんの花束を届けに来るのではありませんか。」
「私は花束なんて欲しくない![心]が欲しいのだ!」
「…王様。[心]とは、町の人達から贈られてくる[花束]の事なのです。」
少年は、王様に一つの嘘をつきました。
「何!?そうだったのか!?[心]とは、町の人から届けられる[花束]の事だったのか。」
王様は少年に聞きました。
少年は微笑むだけでした。
「そうか、そうだったのか。やったぞ!ついに私は[心]を手に入れることが出来た!しかもこんなにたくさん…。」
王様は嬉しそうに叫ぶと、にっこりとした顔をして、スーッとベッドに沈み込みました。
その後すぐに王様は息を引き取りました。
花束に囲まれた王様は、最後のほんの少しの時間だけ、[心]を手に入れたのでした。
でっかくなっちゃってました。
今まで気が付かなかったのですが
画像をクリックすると
とんでもなく大きくなっていた事を知りました。
なんとかその問題が解消出来たので
今まででっかくなっちゃてたお客様
大変申し訳ありませんでした。
画像をクリックすると
とんでもなく大きくなっていた事を知りました。
なんとかその問題が解消出来たので
今まででっかくなっちゃてたお客様
大変申し訳ありませんでした。
2008/11/13
いつかどこかで
これもまた高校の時に作った短いお話です。
元は2ちゃんであった実話に私が著色した物です。
ある日僕は英語の授業で辞書を忘れてしまった。
幸いにも隣は幼なじみの晴子が座っており、いつものように僕は
「すまん、辞書みせてくれ」とたのんだ
晴子は「またか」と呆れるとも馬鹿にするともとれる表情で
「あんたは何回忘れ物すれば気が済むのよ」と言い「コーヒー牛乳で手を打つけど、どう?」と取引を持ちかけてきた。
晴子は小さな時から家が近所で、よく昔から遊んでいた。ヤンチャで男の子も平気で泣かすようなヤツだったが、正義感があふれ、気さくな話しやすい子ではあった。
「わかった、それで手を打とう。」僕はこの後先生にネチネチ怒られるよりは、ここで晴子の言う事を聞き素直に条件をのんだ方が得策だな、と考えた。
僕は晴子の机に自分の机を引き寄せ辞書をのぞく。先生が一度煙たそうな顔でこちらに一瞥をくれたが、その後、いちいち僕を叱る事の方が面倒だと言わんばかりのため息を吐いて持っている教科書を再び読み始めた。
僕はふぅ、と安堵の息を漏らす。すると晴子が
「少しは怒られればいいのに」とあからさまに不機嫌な顔をこちらに向けた。コーヒ牛乳の取引をしたはずなのにこんなにも嫌悪される覚えは無いんじゃないかと少し僕は腹が立った。
腹が立った僕は、晴子の辞書に悪戯をしてやろうと思い立った。
「ちょっと辞書見せて」そう言って辞書を自分の机に引き寄せた。なにも疑っていない晴子は横目でチラッと僕の机を見たが、また黒板の方に目を向けていた。その事を確認すると目的の文字を見つける為に辞書をパラパラとめくりはじめた。
「あった」とその文字を見つめる。そして僕は自分のペンを取り出し ”僕が取らずに彼女が取った方が明らかに効率のいい場所” をめがけて正確に、かつ自然に落とした。
「ごめん、拾ってくんない?」と僕は言う
「もぉ〜、自分で拾いなよぉ〜」と明らかにけだるそうな声でいいつつ、彼女は渋々拾おうと席を立った。その瞬間、僕は赤ペンを取り「vagina」の文字を丸で何十にも囲った。
彼女がペンを拾い立ち上がろうとしていたので急いで辞書をバタンと閉じ、何事も無かったような顔をして黒板の方を向いた。
「はい」とぶっきらぼうな声で手をぐいっと差し出した彼女に
「あ、あぁありがとう。あと辞書も」と言って辞書を彼女の机にすっと戻した。
彼女が着席し、僕と同じ黒板の方を向いて少したったとき
「・・・メロンパン」と言ってきた
「・・・ん?何が?」
「追加で、メロンパン」
「追加?なにが?それはペンを拾った事による礼を追加のメロンパンでしろってことか?」
「当たり前でしょ?」
「でもそんな取引はしてなかったぞ?」
「あのねぇ、取引とかそんなんじゃないの、恩を売られたんならそれを返す、それが人情でしょ?財布を拾ったら1割貰う。そーゆーもんよ」
「拾っても1割も貰わず財布を返す方が人情なんじゃないのか?」
「そんなことしたら誰も財布を交番に届けなくなるわよ」
人情とはそんなものなのか?と不満に思っている時、黒板の方から
「うるさいぞ。話すんだったら席を離せ」と先生が言ってきた。
「それダジャレっすか?」とクラスの男子が先生を煽り、少し間をあけてから先生は再び教科書を読み始めた。
僕はやはりまだ不満で、コーヒー牛乳はいいとして、このままだとなぜかメロンパンも買わなければならないことに腹が立ち、また悪戯をしてやろうか、と考えていたがこれ以上何かして僕の財布が薄くなると、きっと1割以上の損害になるな、と思いおとなしく授業を聴く事にした。
高校から10年経った今、僕はサラリーマンをしている。妻と呼べる人もできた。
先日取った年末の休みを使って帰ってきた実家は懐かしさがあり、どこか頼りなく古ぼけているような気がしたが、それでもしっかりと地に足をつけ建っていた。
妻は、母と父に挨拶をし終え、行く前から楽しみにしてた母とのおせち作りをする、と子供のように台所に駆けていった。
僕は終わりそうな仕事を終わらせてしまおうと自分の部屋に向かう。
ふすまを開けると何とも言えない懐かしい記憶と匂いが僕を包んだ。
机の上にパソコンを設置し仕事を始めた。少したってから英語の綴りが思い出せず、本棚に辞書があったかな?と思い手を伸ばす。辞書を開きパラパラとめくりだした時、書き覚えの無い赤い丸を目の端にとらえた。
「なんだ?」と思いその赤でくくられた英字に目をやると「penis」という単語だった。そしてその下の余白には
「仕返しだよばーか昼休み図書室でまつ」と赤いペンで書かれていた。
僕はその文字を見た瞬間から昔の記憶が、ぽつぽつと雨が音を立て、次第に地面を水がうっすらと覆うような感覚でよみがえってきた。
そういえば晴子は、いつの日からか昼休みにほとんど姿を見せなかった。昼休みになると晴子はそそくさと教室から出て行き、休み時間が終わるまで帰ってはいなかった。卒業式の最後の日にも晴子は昼休みにはいなかった。僕はてっきり委員会か何かが忙しいのかな、と思っていたが、あれはもしや僕の事を図書室で待っていたのだろうか?
そんなことを思っていると思わず口から吹き出してしまいそうになり、顔がほころんだ。なんだかすごくもったいない事をしたなぁ、と思ったが「まぁそれはそれでいいか」などと昔を思い出し独り言を言っていた。
そのとき後ろからふすまをたたく音がした。
「はいるよー。もうご飯出来たよ、すっごいおいしそうに出来たの!お父さんもお母さんも待ってるよ』
「あぁ、もうそんな時間だったんだ。全然気がつかなかった」
「?何持ってんの?それ。」
「ん?あぁこれ?英語の辞書。今使おうと思って」
「ふぅーん。早くおいで、ご飯冷めちゃうよ?」
「わかったって。てかちょっとここみてよここ。 これ」僕はその単語を指で指した。
「気づくの遅いよぉー。もぉー」
「気づくの遅くてごめんな。晴子。」
「コーヒー牛乳で手を打つけど?どう?笑」
完
元は2ちゃんであった実話に私が著色した物です。
ある日僕は英語の授業で辞書を忘れてしまった。
幸いにも隣は幼なじみの晴子が座っており、いつものように僕は
「すまん、辞書みせてくれ」とたのんだ
晴子は「またか」と呆れるとも馬鹿にするともとれる表情で
「あんたは何回忘れ物すれば気が済むのよ」と言い「コーヒー牛乳で手を打つけど、どう?」と取引を持ちかけてきた。
晴子は小さな時から家が近所で、よく昔から遊んでいた。ヤンチャで男の子も平気で泣かすようなヤツだったが、正義感があふれ、気さくな話しやすい子ではあった。
「わかった、それで手を打とう。」僕はこの後先生にネチネチ怒られるよりは、ここで晴子の言う事を聞き素直に条件をのんだ方が得策だな、と考えた。
僕は晴子の机に自分の机を引き寄せ辞書をのぞく。先生が一度煙たそうな顔でこちらに一瞥をくれたが、その後、いちいち僕を叱る事の方が面倒だと言わんばかりのため息を吐いて持っている教科書を再び読み始めた。
僕はふぅ、と安堵の息を漏らす。すると晴子が
「少しは怒られればいいのに」とあからさまに不機嫌な顔をこちらに向けた。コーヒ牛乳の取引をしたはずなのにこんなにも嫌悪される覚えは無いんじゃないかと少し僕は腹が立った。
腹が立った僕は、晴子の辞書に悪戯をしてやろうと思い立った。
「ちょっと辞書見せて」そう言って辞書を自分の机に引き寄せた。なにも疑っていない晴子は横目でチラッと僕の机を見たが、また黒板の方に目を向けていた。その事を確認すると目的の文字を見つける為に辞書をパラパラとめくりはじめた。
「あった」とその文字を見つめる。そして僕は自分のペンを取り出し ”僕が取らずに彼女が取った方が明らかに効率のいい場所” をめがけて正確に、かつ自然に落とした。
「ごめん、拾ってくんない?」と僕は言う
「もぉ〜、自分で拾いなよぉ〜」と明らかにけだるそうな声でいいつつ、彼女は渋々拾おうと席を立った。その瞬間、僕は赤ペンを取り「vagina」の文字を丸で何十にも囲った。
彼女がペンを拾い立ち上がろうとしていたので急いで辞書をバタンと閉じ、何事も無かったような顔をして黒板の方を向いた。
「はい」とぶっきらぼうな声で手をぐいっと差し出した彼女に
「あ、あぁありがとう。あと辞書も」と言って辞書を彼女の机にすっと戻した。
彼女が着席し、僕と同じ黒板の方を向いて少したったとき
「・・・メロンパン」と言ってきた
「・・・ん?何が?」
「追加で、メロンパン」
「追加?なにが?それはペンを拾った事による礼を追加のメロンパンでしろってことか?」
「当たり前でしょ?」
「でもそんな取引はしてなかったぞ?」
「あのねぇ、取引とかそんなんじゃないの、恩を売られたんならそれを返す、それが人情でしょ?財布を拾ったら1割貰う。そーゆーもんよ」
「拾っても1割も貰わず財布を返す方が人情なんじゃないのか?」
「そんなことしたら誰も財布を交番に届けなくなるわよ」
人情とはそんなものなのか?と不満に思っている時、黒板の方から
「うるさいぞ。話すんだったら席を離せ」と先生が言ってきた。
「それダジャレっすか?」とクラスの男子が先生を煽り、少し間をあけてから先生は再び教科書を読み始めた。
僕はやはりまだ不満で、コーヒー牛乳はいいとして、このままだとなぜかメロンパンも買わなければならないことに腹が立ち、また悪戯をしてやろうか、と考えていたがこれ以上何かして僕の財布が薄くなると、きっと1割以上の損害になるな、と思いおとなしく授業を聴く事にした。
高校から10年経った今、僕はサラリーマンをしている。妻と呼べる人もできた。
先日取った年末の休みを使って帰ってきた実家は懐かしさがあり、どこか頼りなく古ぼけているような気がしたが、それでもしっかりと地に足をつけ建っていた。
妻は、母と父に挨拶をし終え、行く前から楽しみにしてた母とのおせち作りをする、と子供のように台所に駆けていった。
僕は終わりそうな仕事を終わらせてしまおうと自分の部屋に向かう。
ふすまを開けると何とも言えない懐かしい記憶と匂いが僕を包んだ。
机の上にパソコンを設置し仕事を始めた。少したってから英語の綴りが思い出せず、本棚に辞書があったかな?と思い手を伸ばす。辞書を開きパラパラとめくりだした時、書き覚えの無い赤い丸を目の端にとらえた。
「なんだ?」と思いその赤でくくられた英字に目をやると「penis」という単語だった。そしてその下の余白には
「仕返しだよばーか昼休み図書室でまつ」と赤いペンで書かれていた。
僕はその文字を見た瞬間から昔の記憶が、ぽつぽつと雨が音を立て、次第に地面を水がうっすらと覆うような感覚でよみがえってきた。
そういえば晴子は、いつの日からか昼休みにほとんど姿を見せなかった。昼休みになると晴子はそそくさと教室から出て行き、休み時間が終わるまで帰ってはいなかった。卒業式の最後の日にも晴子は昼休みにはいなかった。僕はてっきり委員会か何かが忙しいのかな、と思っていたが、あれはもしや僕の事を図書室で待っていたのだろうか?
そんなことを思っていると思わず口から吹き出してしまいそうになり、顔がほころんだ。なんだかすごくもったいない事をしたなぁ、と思ったが「まぁそれはそれでいいか」などと昔を思い出し独り言を言っていた。
そのとき後ろからふすまをたたく音がした。
「はいるよー。もうご飯出来たよ、すっごいおいしそうに出来たの!お父さんもお母さんも待ってるよ』
「あぁ、もうそんな時間だったんだ。全然気がつかなかった」
「?何持ってんの?それ。」
「ん?あぁこれ?英語の辞書。今使おうと思って」
「ふぅーん。早くおいで、ご飯冷めちゃうよ?」
「わかったって。てかちょっとここみてよここ。 これ」僕はその単語を指で指した。
「気づくの遅いよぉー。もぉー」
「気づくの遅くてごめんな。晴子。」
「コーヒー牛乳で手を打つけど?どう?笑」
完
あなたへ
この日記は私が高校3年生の頃にブログで書いた日記です
私は三人兄妹の次男として生をうけました。
ただ実は
四人兄妹の三男になっていたかもしれませんでした。
母は長男を産んだ約二年後に二度目の妊娠をしたのですが
妊娠三ヶ月目に流産をしてしまったそうです。
まだ男の子か女の子判らなかったそうです。
それからまた二年後。
母は私を身ごもり
無事この世に生み出してくれました。
最近よく考えることがあります
もし私の前に生まれるはずだったその赤ちゃんは
その時生まれとしても私だったのだろうか。
もし男の子か女の子の赤ちゃんが生まれたとして
私の兄か姉になっていたのだろうか。
もしその子が生まれていたら
私は生まれていたのだろうか。
この話を聞いたのは本当に最近で
今年の初めあたりに聞きました。
私は最初凄く衝撃を受けたのですが
母は以外にあっさりしてました。
「その時は悲しかった。あの時もう子供を作らないだろうと思ってたから。でも今は子供がいっぱいで私は幸せだ。」
ただ最近
私はその人に会ってみたいと考えるようになりました。
絶対に会えないその人に。
こんにちは。
あなたの弟です。
あなたはお兄ちゃんですか?
それともお姉ちゃんですか?
なぜだかわかりませんが
多分あなたはお姉ちゃんだと勝手に思っています。
兄が小学生のとき
道路で転んで
車のタイヤがほっぺたをかすめました。
助けてくれたのはあなたなんでしょうね。
兄は来年から保険会社に勤めます。
私は大学に合格しました。
妹は学年で二位の成績です。
私達はあなたの分まで生きていますか?
歯がゆい思いなどはしていませんか?
私はあなたの分まで頑張ってこれから先も生きていこうと思います。
勝手なようですが
もう少し私達を見守っていてください。
お返事待ってます。
それではお元気で。
三男より
私は三人兄妹の次男として生をうけました。
ただ実は
四人兄妹の三男になっていたかもしれませんでした。
母は長男を産んだ約二年後に二度目の妊娠をしたのですが
妊娠三ヶ月目に流産をしてしまったそうです。
まだ男の子か女の子判らなかったそうです。
それからまた二年後。
母は私を身ごもり
無事この世に生み出してくれました。
最近よく考えることがあります
もし私の前に生まれるはずだったその赤ちゃんは
その時生まれとしても私だったのだろうか。
もし男の子か女の子の赤ちゃんが生まれたとして
私の兄か姉になっていたのだろうか。
もしその子が生まれていたら
私は生まれていたのだろうか。
この話を聞いたのは本当に最近で
今年の初めあたりに聞きました。
私は最初凄く衝撃を受けたのですが
母は以外にあっさりしてました。
「その時は悲しかった。あの時もう子供を作らないだろうと思ってたから。でも今は子供がいっぱいで私は幸せだ。」
ただ最近
私はその人に会ってみたいと考えるようになりました。
絶対に会えないその人に。
こんにちは。
あなたの弟です。
あなたはお兄ちゃんですか?
それともお姉ちゃんですか?
なぜだかわかりませんが
多分あなたはお姉ちゃんだと勝手に思っています。
兄が小学生のとき
道路で転んで
車のタイヤがほっぺたをかすめました。
助けてくれたのはあなたなんでしょうね。
兄は来年から保険会社に勤めます。
私は大学に合格しました。
妹は学年で二位の成績です。
私達はあなたの分まで生きていますか?
歯がゆい思いなどはしていませんか?
私はあなたの分まで頑張ってこれから先も生きていこうと思います。
勝手なようですが
もう少し私達を見守っていてください。
お返事待ってます。
それではお元気で。
三男より
2008/11/04
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